このごろの 写真家 中島宏章がわかります。
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◎ 講演など ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

   2017年6月4日(日)9:30〜11:00 

   北海道医療大学 (本学 当別キャンパス:北海道石狩郡当別町金沢1757)

  【コウモリの驚くべき能力】 〜なぜ長寿?なぜ飛べる?なぜ逆さま?〜  

 

   申し込み:0133-23-1129

   http://www.hoku-iryo-u.ac.jp/~koho/NICE/syogai/17/syu2-2.html

 


◎【あなたの街のコウモリの森 プロジェクト】
  北海道の全ての市町村に、必ずコウモリは住んでいます。
  写真展と講演会とコウモリ観察会で北海道の各地に参ろうと思います。
  当プロジェクトに来て欲しい北海道の地方自治体さん、募集します。

 

【第8夜】 野幌森林公園
   写真展 2017年4月28日(金)〜6月4日(日) 

        http://www.hm.pref.hokkaido.lg.jp/post/exhibition/special/detail5932/

        北海道博物館の企画テーマ展 

       「夜の森 ―ようこそ! 動物たちの世界へ―」内での同時開催

        【開催場所】北海道博物館 特別展示室
              9:30〜16:30(4月)9:30〜17:00(5〜6月)※入場は閉館の30分前まで
        【休館日】毎週月曜日
        【観覧料】無料

     

    <自然観察会>初夏の森でコウモリを探します!ナイトウォークだけでも楽しいと思います♪

          2017年5月20日(土) 17:00〜19:30

          http://www.hm.pref.hokkaido.lg.jp/post/event/workshop/detail5980/
          会場:北海道博物館 講堂(トーク)、野幌森林公園内(観察会)

 

        トークのあと観察会を行います。
        【トーク】北海道に生息するコウモリや野生動物の写真スライドを上映し
                    撮影秘話を交えながら動物たちの魅力を伝えます。
                   (90分程度)
        【観察会】トーク終了後に博物館近くの野幌森林公園内で観察会を行います。
                   (60分程度)

          

 

 【第9夜】 恵庭市 えこりん村 

       コウモリレクチャー&探索 1日2回、開催。

   8月5日(土)10:00~

          13:30~

 

          申し込み、問い合わせ 

         えこりん村サポートセンター 
          0123-34-7800
 

 

↓過去の実施市町村
【第1夜】 浜中町 2015年6月2日(火)〜28日(日)霧多布湿原センター
【第2夜】 根室市 2015年7月2日(木)〜2015年8月29日(土)明郷伊藤☆牧場 レストランATTOKO
【第3夜】 千歳市 2015年9月4日(金)〜2015年10月4日(日)嶋田忠ネイチャーフォトギャラリー& THE BIRD WATCHING CAFE
【第4夜】 札幌市 2015年10月28日(水)〜2015年11月5日(木)茶廊法邑(さろうほうむら)
【第5夜】 せたな町 2016年8月3日(水)〜2016年8月28日(日)せたな町情報センター
【第6夜】 島牧村 2016年8月29日(月)〜9月14日(水)島牧知ろう館
【第7夜】 倶知安町 2017年3月5日(月)〜3月23日(木)倶知安風土館

 


    

 

◎ 終了したイベントなど  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【自由参加型 コウモリ観察会♪】 

  日時:2016年7月30日 夜7時〜夜8時過ぎ
  場所:ガトーキングダム(札幌テルメ)
      ※自由参加になります。自己責任にてお越しください

2016年8月5日 (金) 18:00〜  夏休み親子コウモリ観察会

  場 所:北海道大学植物園  主 催:札幌円山動物園

2016年8月6日 (土) 環境広場さっぽろ2016にてコウモリ体験教室開催(1)

  アクセスサッポロ(札幌市白石区流通センター4丁目3-55)

2016年8月7日 (日) 環境広場さっぽろ2016にてコウモリ体験教室開催(2)

  アクセスサッポロ(札幌市白石区流通センター4丁目3-55)

 

◎ テレビ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
  【ドキュメンタリー5】 第24話「コウモリの目で世界を見れば」(2012年9月8日放送)
   ・コウモリってかわいい!〜動物写真家 中島宏章さん〜 (1)
   
・コウモリってかわいい!〜動物写真家 中島宏章さん〜 (2)       

◎ 出版 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 
  ○ 福音館書店 月刊「たくさんのふしぎ」 2012年3月号
                2012年 2月 1日 発売予定  定価 700円(税抜)
       「コテングコウモリを紹介します」

    ※ 2015年現在、出版社には在庫なし。
    エコネットワーク(札幌市)や講演会等にてお買い求め頂けます。


  ○ 『黄昏ドラマチック』
     東京、大阪、富良野と巡回した写真展「黄昏ドラマチック」の写真すべてを掲載した図録
をかねた写文集。
     定価 1000円(税抜)
     講演会等にてお買い求め頂けます。

  ○ 『BAT TRIP〜ぼくはコウモリ』(北海道新聞社)
     発売中(北海道内各書店、東京ですと池袋ジュンク堂などに置いてあります)
      
定価 1500円(税抜)  → 北海道新聞のネット通販はこちら(送料無料)

◎ 雑誌・新聞など  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
  ○ 北海道民医連 
    
 北海道民医連新聞(月2回発行)  
       
連載「北の息吹」

6/4(日)北海道医療大学でコウモリ講演をします

6月4日(日)北海道医療大学で講演がありますよー。

 


【コウモリの驚くべき能力】
〜なぜ長寿?なぜ飛べる?なぜ逆さま?〜

 

2017年6月4日(日)
開講会場 : 本学(当別キャンパス:北海道石狩郡当別町金沢1757)
講演/9:30〜11:00 

 

目を見張る能力をたくさん持っているコウモリ類。
なぜ哺乳類の中でも特別に長寿なのか?
なぜ真っ暗闇でも飛べるのか?
そもそも逆さまなのはどうしてなのか?

新しいコウモリの本(まだ出ていませんが……)の挿入図表のために

書いたイラストを使いながら、
コウモリの「すごいところ」をご紹介いたします。

 

申し込み:0133-23-1129(北海道医療大学生涯学習)

 

http://www.hoku-iryo-u.ac.jp/~koho/NICE/syogai/17/syu2-2.html

【素敵な大人!】昆虫写真家の海野さんの講演会が札幌であります

小中学生対象の「いきもの写真リトルリーグ」。昆虫や野鳥や自然に生きる生物の写真のコンテストがあります。メール添付でも応募できますよ。

http://ikimonosyasin-littleleague.jp

全国をブロックに分けて各地区代表を選出!代表に選ばれたら、長野県で行われる代表戦に呼ばれます!旅費宿泊費でて、カメラももらえるかもー?さあ、北海道代表を目指せー!

そのコンテストの仕掛け人で、日本を代表する昆虫写真家の海野さんの講演会が5月28日(日)に札幌でありますよ。海野さんの写真と人柄に惚れ、僕はずっと尊敬しています。常に首から何かしらのカメラをぶら下げ、このカメラはいいよー!と勧めてくれる楽しそうに話す海野さん。押しも押されぬ超有名人なのに絶対に偉ぶることのない人格は、まさに永遠の昆虫少年です。

海野さんの存在は、やっぱり写真家って、若者が憧れる存在であってほしいと、思わせてくれます。

生き物にも、写真にも興味が無くても「こんな大人もいるんだよ」と子ども達に知ってもらえたら、何よりも勉強になるのになあ、と思ったりしています。

皆さん!!海野さんの素敵な姿を見に行きましょう♪


■5/28(日)13:30より、北海道博物館。
昆虫写真家海野和男氏の講演会 「生きもの写真のススメ」
電話で、申し込み受付中です。電話番号:011-898-0500(受付時間:開館日の9:30〜17:00)http://www.hm.pref.hokkaido.lg.jp/post/event/symposium/detail5986/

コウモリと札幌トモエ幼稚園と自分のこと

 先日、札幌のエルプラザホールで行われた「北海道の楽しい100人 vol.2」でお話をしてきました。

 

 エルプラザのホールといえば、いつもは落語会などで見る側の立場でしたが、今回は登壇する立場で、なんか不思議な感じでした。また落語行きたいなあ。。。!!

 

 トークは15分(質疑応答いれて、24分くらい)です↓

 

 

 北海道の楽しい100人vol2は、登壇する人にそれぞれ15分間ずっと自己紹介をしてもらう、というようなイメージのコンセプトです。ま、必然的に多くはその人がやっている仕事とか、活動をメインに語っていくことになることになります。

 僕の場合もやはり、コウモリ写真家として登壇するわけなので、そうなります。

 今回の構成としては、前半はコウモリの紹介、後半は自分自身の紹介、つまり生い立ちですかね。

 やってみると15分間で何かを語るのって、結構難しいんですよね。ディテールまで説明するには時間は短いし、とはいえ、単なる紹介だけにしてはそれなにり時間がある、という感じでしてね。15分、って絶妙でした。

 今回のトーク、自分の中での裏テーマは「逆さま」

 なので、生い立ちって普通は子供の頃から順番にいきますが、今回は、今日の自分から遡って生い立ちを紹介していきました。さらに、それぞれのネタの要所要所で「逆」というキーワードを口に出すようにしたんですよ。まさに、コウモリにあやかったトークになりました♪こういった新鮮なことをすると僕自身も楽しいので、とってもいいですね。

 

 トーク内容を簡単に説明しますとね↓(一部、分かりやすいように加筆)

 

◯札幌にはコウモリがたくさん、いる。日本全国の主要都市と比較した場合、一番のコウモリ王国は札幌!

◯誰も気づいていないが、こんなところにコウモリがいる!

◯コウモリ探知機ってのがある!

 

◯今日は野鳥調査の仕事をしてから、ここに来た。

◯3日前、札幌トモエ幼稚園にいた。

 

 ※自然度の高い山林に囲まれた素晴らしい環境にある札幌トモエ幼稚園。自然の中で楽しいこといっぱい出来ます! 

 ・幼稚園とは名ばかりの「人生道場」のような一面がある。

 ・親も一緒に幼稚園に通う。

 ・ママたちのコミュニティーは非常に密だが、お父さんたちのそういうのはないので、声をかけてお父さんを集めて、パパたちで語り合うようにしてる。これが非常に面白い。

 

 ※パパたちで真面目にトーク。子育てのことや自分のこと、たまには日常の昼間にノンアルコールで語るべきです。(撮影:宮武大和氏)

 

 ※広いフリースペースを自由に使える園舎。赤ちゃんから大人まで幅広い年齢層が共同生活している感じ!

 

 ・札幌トモエ幼稚園はとにかく、勉強になる。

 ・時間軸が違う。普通の幼稚園は、その子が小学校に上がるまでを見ている。トモエ幼稚園はその子の一生を見ている。時間軸が変わると価値観なんてものは簡単に真逆になる。

 ・トモエ幼稚園はフリースペースで教室がない。

 ・赤ちゃんから、小学生、大人まで幅広い年齢層がゴシャっといる。

 

◯5日前、北海道博物館で写真展の展示作業。

◯7日前、再び札幌トモエ幼稚園。親子みんなで幼稚園の裏山へシラカバの樹液を飲みに行った。

 そのとき、雪の中で眠るコウモリを一緒に探そう!ということで、歩く前にみんなにコウモリレクチャーをして、探索開始!

 

 ※山へ入る前に、コウモリ探しの説明をしているところ。真ん中が僕。(撮影:宮武大和氏)一応、顔は隠しました♪

 

◯7年前。コウモリの写真展や観察会のような活動をするようになったきっかけは、7年前。

 田淵行男賞という写真賞をいただいた。

 ・コウモリの本もいくつか出させてもらっている。

 ・僕のほどのマイノリティーもいない。コウモリ写真家は日本に3人しかいない。4000万人に1人。

◯10年前、会社をやめる。

 ・写真家になるには、才能がないとダメだ。凡人の俺には無理だ、と自分で思い込んでいたが、ある人の言葉がそうじゃないかも、と思わせてくれた。逆に、凡人の方が良い、という。凡人が行うことならば、それに賛同する凡人は必ずいる。もし、天才だったならば賛同する人はそうはいない。だから凡人は「これは良い」と思うことを突き詰めれば良い。そのうち誰かが必ず共感してくれるはずだ。なぜなら凡人だからだ。

◯11年前、こどもが生まれる。自宅出産だった。

 ・子どもが生まれる瞬間に立ち会い、衝撃を受けた。自分の人生を考えなおすきっかけとなった(結果1年後に会社をやめる)

◯17年前、コウモリに出会う。 

 17年前は国内でのコウモリの情報は少なく、調査の仕方なども模索段階にあった。結果、海外から本を買って勉強するはめになった。仕方なしに英語を読んだ、同時に物理学的な勉強もコウモリには必要だった。コウモリに詳しい人がいたら会いに行ってコミュニケーションをとった。

 ここで、気づいた。世の中にある教育の考え方となんじゃないかなと思った。

 僕はコウモリを追求しているだけなのに、全ての勉強が必要になった。英語、物理、そして人とのコミュケーションなどなど・・・好きなこと、興味あることを追求するだけで、勉強というのはおのずと広がっていくはずだ。

 小中高と、とにかく幅広く勉強させられ、大学でいきなり専門性を問われる形に世の中はなっているが、なんじゃないか?と。僕の周りにもたくさんいた「自分の好きなことが、分からない」という人が。いや、むしろ、そういう人は増えているんじゃないないか。だから、小中学生の時に好きなことをあれば、それを追求したら、いいじゃないか、と僕は思う。

◯28年前、中学生の頃。動物の本や写真集をずっと読んでた。子どものころからずっと動物が好きだった。

 

コウモリと、札幌トモエ幼稚園と、自分の生い立ち、を語った、そんな内容のトークでした!

 

 なお、僕が偉そうに語っていることも、これまでに感銘を受けた方たちの言葉を拝借したり、ヒントをもらって得たことばかり。

僕が尊敬してやまない人たちの言葉や作品を通じて得たものばかり。動物行動学者の日高敏隆さん、写真家の海野和男さん、嶋田忠さん、宮崎学さん。札幌トモエ幼稚園の木村仁園長、スタッフの宮武大和さん、自然栽培農家伊達寛記さん、などなど。。本当に感謝しかないのです。

 

 

 

やっぱり札幌はコウモリ天国だった!?

 北海道にもようやく春がやってきました♪

 とても気持ち良い日和が続いていますね♪

 

 

 花が咲いて、花粉が出れば、花粉症の人の鼻水も出、花粉や蜜を食べに来る虫も出、そしてその虫を食べるコウモリも出、そしてそのコウモリを観察しようと僕のような動物好きの変な奴が出てくるというわけで、、、、

 僕はあちらこちらで「北海道はコウモリ王国だ!」「札幌はコウモリ天国だ!」などと叫びまわっておりますが、

 それって、本当にそうなのでしょうか??

 本当に札幌は、コウモリがたくさんいるんでしょうか?

 

 調べてみました!

 

 まとめたのは、日本の主要都市のコウモリの生息種数です。

 

札幌市 17種
仙台市 13種
東京23区 2種
名古屋市 4種
大阪市 2種
松山市 6種
広島市 7種
福岡市 7種

 

 なお、これは、あくまでも「ひとつの目安」であります。しかも、僕が独自で調べてしまったデータでございます。コウモリというのは、そもそも調査が非常に難しいので、専門家がいない地域はどうしてもコウモリの確認が少なくなります。まだまだ未知なるコウモリがたくさんいるんだということを念頭に、データを比べなくてはなりません。とはいえ、比べてみると、ほうほう、なかなか、それなりに、各都市の自然環境を繁栄している感じになっているではありませんか。ま、あくまでも、目安ですがね。

 

 こうしてみると、やっぱり札幌はコウモリ天国、しかも、日本でも有数のコウモリ王国と呼んでさしつかえないですね!!

 

 

 皆さん、こんなコウモリが大勢いる素敵な街に暮らしていることに誇りを持ちましょう!!え?そんなに嬉しくない?嬉しがっているのは、僕だけですか?(^o^) いや、これは誰が何と言おうと、本当に素晴らしい「札幌の財産」だと僕は思っていますよ。

 

 

※今回のデータを収集するにあたり、コウモリ会の水野さんや、コウモリ写真家&ライターの大沢さん夫妻や、各地のコウモリリサーチャーの方たちにお世話になりました。ありがとうございました♪

 

 

北海道新聞 島牧での写真展、講演、観察会の記事

 8月27日に島牧村で行ったコウモリ講演と観察会の記事が8月30日、北海道新聞(地方版)に載りました。

 

 

 

 今回はネイチャーイン 島牧ユースホステルさんに、何から何まで大変お世話になっております。おしゃれなペンション風な宿で、超こだわりの食材で、めちゃ美味しい料理が堪能できますよ。

 「あなたの街のコウモリの森 in 島牧」ということで、ユースホステルのすぐ傍にある道の駅「よってけ島牧」に隣接している「島牧知ろう館」で写真展をしています。島牧知ろう館はミニミニミニ博物館的な施設でしてね。コウモリを知るにはうってるけの場所かと思いますよ。

 写真展は9月14日までです!

 島牧は本当に良いところですね!!

 大好きな場所になりました!!

 

 

松橋 利光 さんの「里のいごこち」を深読みしてみる

 生きものカメラマンの松橋利光さんが写真集「里のいごこち」を完成させ、それにあわせて相模原市博物館で写真展も行っているということで、昨日子どもたちを連れて行ってきました!

 お忙しいのに松橋さんも来てくれて、お話しすることもできました。運良く博物館の秋山さんともお話しすることが出来ました。やっぱり最近僕は博物館の剥製標本にアレルギーがあって、、、特にコウモリの剥製の気持ち悪さときたら。。。あれは訪れた人に与える印象としてはマイナスしかない!と断言できるので、それを博物館の秋山さんには伝えました。笑。

 松橋さんの写真集「里のいごこち」を読んで、いろいろと考えさせられました。僕は著者の松橋さんのことを知っているので、余計にそうなのかもしれません。この本は、松橋さんのフィールドである神奈川県相模原の里山環境で撮影された膨大な写真の中から紡ぎだされた写真物語です。松橋さんのカメラマン20周年ということで集大成的な意味合いも大きいとの印象です。松橋さんの自然に対する思い、未来の自然に対する危惧、人が自然と疎遠になりつつあることへの危惧、それを松橋さんらしく分かりやすくオシャレに一般性を持って表現されています。なので、いつもの松橋さんらしい、誰が読んでも楽しめる本になっています。ところが、本当は、込められたメッセージは非常に強く熱く、非常にストイックな過程で作り出された本だと思います。

 写真集のメッセージとしては、身近なところにもこんなに自然の物語があるんだよと、身近な自然に目を向けようよ!ということです。表面上はそういうことなんですが、もっと深い意味が隠れているんだろうなと僕は受け取りました。

 まずはタイトルの「里のいごこち」ですが、いごこちが良いか、悪いか、って松橋さんにとってたぶんとても大切な感覚なんだろうなあと。松橋さんだけでなく、人間にとって、いごこちの良さ、悪さって実はとても大切なんじゃないかって。きっと、人間がいごこちの良いなって思う環境って、里山でも生物の多様性が保たれた自然環境になるんだろうなって思います。人間が「いごこち良い」と思う基準に、エアコンとか買い物しやすいとかそんなのばっかりで、小川や雑木林など自然の要素が入って来なくなってきたら、それこそ人間自体の危機だと思うんですよね。「いごこち」は仕事をする上でもとても大切だと思うんですよね。特に僕らみたいなフリーの人間って、その仕事をするかしないか、の判断って自分でしなきゃいけないわけで。その判断基準が意外と「コイツと仕事をして心地よいか、心地悪いか」みたいなところあります。その仕事をするしないセンサーがいわば「好き嫌い」のセンサーなんですけど、そのセンサーというか嗅覚の鋭さが大切だったりするんだろうなあと思ったります。最近僕が常に思っているのは、「好き」のセンサーを磨くには「嫌い」という自分の想いを大切にしてあげて「嫌い」のセンサーも磨いてあげないといけないんじゃないかって。「嫌い」って思っちゃう自分の感情って、良くないものとして蓋を閉めていまいがちですけど、嫌いも好きと同じくらい大切な自分の感情です。感情や思いって、まさに表裏一体ですから。

 自然を守るって時に、生物多様性うんぬん、在来種を守るべきうんぬん、外来種を駆除しなきゃうんぬん、希少な生物を守ろう、など切り口は色々とありますがね。「いごこち」の良さを大切に自然と付き合って行けば、おのずと自然が保たれているって、そういう切り口って共感します。大義名分ではなく、実はとても正直な自然に対する思いですよね「いごこち」の良さって。実に松橋さんらしいと僕は思いました。

 松橋さんが「里のいごこち」のあとがきで警笛を鳴らしていたことに僕はすこぶる共感しました。今までの自然保護活動というのは結果的に、自然と人間を隔離してしまっていると、その結果、人の自然離れがが起きちゃってて、自然に興味を持たない自然に接したことのない人間が増えていくことの方が、自然環境が失われることよりも恐ろしいのだ、と。養老孟司さんの論点と共通する部分を感じますが、「結局、王というのは、どの分野の王でも、みんな同じようなことを語るものだ」ということだと思います。松橋さんは生きものカメラマンの王ですから。常に生きものに最前線で触れ合っている松橋さんだから、より切実に危機感を感じているのかもしれません。人が自然に触れ合っていれば、おのずと自然に興味が向くものと僕も信じています。自然にあるもので、掘り下げていって面白くないものなんて、絶対にありませんから。全てのものが興味深いです。自然に興味をもって接していば、頭ごなしに「命は大切なのよ!」と教える、という訳のわからない現象はなくなるような気がします。

 この本にはたくさんの生物の写真がありまして、どれも生き生きとした命の躍動の感じられる写真なんですよ。とはいえ、その中でもやっぱり松橋さんはカエルの写真が、実にいいなあ!と思わされる「何か」を持った写真作品です。そのことを松橋さんに言ったら「やっぱカエル好きだからね」と言っていました。この一言に集約されていると思います。

 

 ぜひ、皆さん一度ご覧になってください。

 ↓

「里のいごこち」松橋利光