このごろの 写真家 中島宏章がわかります。
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お花屋さん
 スーパーには大抵お花屋さんが入っています。
 お花屋さんの前を通ると、とても良い香りがして、ついつい立ち止まってしまいますよね。

 「あっ、これください」
 と、僕が定員さんに言いますと、
 
 「はい、わかりました」
 と、店員さん。
 
 「あっ、でも、花が咲いてるの、ないですかね?」 
 と、僕。
 
 「ちょっと、待ってくださいね」
 と、店員さん。
 なにやら、店長さんと相談している模様。
 
 すると店長さんがやってきて、
 「でも、これ、すぐに咲きますよ」
 
 でも僕は、
 「そうか……でも、今日、花が咲いてるのが欲しい、、、、いや、花の写真撮りたいんすよね(汗;」
 

 すると店長さん、あっけらかんと、

 「じゃ、これあげますよ」

 となっ!店長さんっ!
 
 で、有難いことに、お目当ての花を頂いちゃいました。笑
 
 
 そして、花の写真を撮りましたでよ。

 これ、

 
 例によって、紫外線写真。。。笑
 
 
 で、この花は何かって、いうと、
 

 これです、これ


 
 菜の花。
 アブラナです。
 
 花が咲ききっちゃうと、商品価値が無くなるんでしょうかね?アブラナは。
 とにかく、お花屋さん、ありがとうございました♪♪



紫外線撮影に適しているレンズは?
 最近はまるで冬ごもりのように引きこもっています。
 今日のブログはマニアックですよ。興味ない人、すみません。
 
 どうも部屋が汚い。
 早く部屋を片付けて気持よく作業をしたいんだけれど、片付け始めるまでが遅い。本当に成長しない僕です。 
 ようやく部屋が少し片付いたら、すぐに調子に乗って何かを始めるもんだから、すぐに部屋が散らかります。その繰り返しです。こりゃ治りませんな。
 
 紫外線の撮影でやりたい事があって、取り組んでみるも、この紫外線撮影がまた厄介なんです。意外と難しい。もう何年越しなんでしょう。未だに試行錯誤で、一向に前に進みませんです。ところが、難しいほど面白いのも事実で、僕の性格上、難しいものにどうしても興味を惹かれてしまうんだと思います。
 
 紫外線撮影に適しているレンズは、あります。
 栃木ニコンが製造している「UV-NIKKOR」です。紫外線撮影に特化したレンズなんです。カッコイイですよね、このレンズ。憧れです。高価なレンズなんで、僕はもちろん所有しておりません。紫外線撮影は、お金がかかる、という面でも難易度が高くなっています。
 どうして紫外線撮影をするのに、特殊なレンズが必要なのかと言うと、単純に、普通のレンズは紫外線を通さないからです。通さない、というと嘘になりますね。少しは通します。もともと普通のレンズは可視光線を撮るものですから、紫外線を通さなくても誰も文句は言いません。それどころか、可視光線の画質を落としてしまうので紫外線なんてカットしたほうが喜ばれます。いや、そもそもガラスのレンズを使っていれば、紫外線を大幅にカットしてくれます。だから、普通のレンズはガラスだから紫外線が通らないのも当たり前です。ガラスの枚数が多ければ、それだけ紫外線も通さなくなるはずです。
 
 そこで僕が紫外線撮影に使用しているレンズは、ネット上では紫外線撮影に適しているとされている「EL-NIKKOR 63mm/f3.5」です。このレンズは紫外線領域まで考慮して作られているレンズなんだそうです。「EL-NIKKOR」とは聞きなれない名前ですが、ニコンの引き伸ばし用レンズのことです。引き伸ばし用レンズとは、引き伸ばし機に付けて使用するレンズのことです。引き伸ばし機で何ができるかと言うと、フイルムから印画紙に焼き付けることができます。つまり、フイルムからプリントが作れるわけです。ニコンをはじめ、引き伸ばし用レンズも結構いろんな機種があるんですよね。
 この引き伸ばし用レンズってのは、当然そのままではカメラには付きません。それどころか、ピントリングすらありません。絞りリングがあるだけの非常にシンプルなレンズなんです。ところが、ネット上で検索すると引き伸ばし用レンズをカメラに取り付けて撮影を楽しんている方が大勢いらっしゃいます。デジタルカメラの普及により、役目を失ったと思われた引き伸ばし用レンズをデジカメに付けて撮影するなんて、結構面白いことを考えるなーと思います。温故知新、と言いますか、非常に勉強になります。そういった方たちから方法を学ぶと、引き伸ばし用レンズで写真が撮れるようになるわけです。 
 このEL-NIKKOR 63mm/f3.5が意外と中古市場にありませんで、僕は海外オークションにてやっと手に入れたんです。こんなレンズが、こんな高いんだよなー、とか言いながら買いましたよ。それでもUV-NIKKORを買うこと考えたら、はした金ですから。
 

 ↓これは、カケスの羽の紫外線写真です。

 
 左上が通常の写真。
 左下EL-NIKKOR 63mm/f3.5。
 
 カケスの羽の青い部分が紫外線をバリバリ反射しているのが分かると思います。

 ちなみに、
 右下はEF-S60mm f2.8 マクロ USMで撮った紫外線写真です。やはり、このレンズはデジタルカメラ用のレンズなので、紫外線は通していない、でもないな……思ったよりは通しています。が、とてもとても実用レベルではありません。

 そして問題なのが右上です。これはEL-NIKKOR 80mm/f5.6で撮った紫外線写真です。なんだよ、結構紫外線通してる。どころか、63mm/f3.5よりも明るいような気もする……。
 
 と言う訳で、意外と他のEL-NIKKORでも紫外線は通してくれるんですな。知りませんでした……。
 

コガラとハシブトガラのUV比較(紫外線写真)
 忙しいとか言っておきながら、今日は楽しいことをしてきました。
 野鳥の紫外線写真を撮ってきました。

 北海道にはハシブトガラという可愛い野鳥が生息しています。
 そして、北海道にはコガラという可愛い野鳥も生息しています。
 
 
 ↑これはコガラちゃん。

 実はこのコガラとハシブトガラは、野外ではほとんど見分けができません。
 本州に、ハシブトガラは生息していない(とされている)ので、見分ける必要はありませんが、北海道は幸か不幸か2種類とも生息しているので、困ってしまいます。
 別に、当の鳥たちはキチント見分けられているんだから困らないんでしょうけど。人間側からしてみれば、せっかく野外で野鳥を観察したのに、種類が分からない、ってのは切なすぎます。
 
 北海道におけるコガラとハシブトガラの生息数は誰にも分かりませんが、なぜか暗黙の了解で「北海道はハシブトガラとしておけば、問題はない」ということになっています。これまでの断片的な調査で、コガラもハシブトガラも同じくらい生息している、ということは判明しているのですが。
 
 野外で見分けられないのに、どうやって調査したのさ、と思われますよね?実は、野外では見分けられなくても、捕まえて、手にとって、じっくり観察すればコガラとハシブトガラは見分けられるのです。この点は、コウモリ調査と全く同じです。コウモリも野外ではなかなか種類の見分けが難しいですが、捕まえてじっくり観察すれば種類が見分けられます。
 
 野鳥もコウモリも、捕まえるのには許可が必要です。許可なしに捕まえることは違法になります。当然、今日も許可を持っている人と一緒に、学術調査の一環で撮影をしました。
 
 さて、下の写真を御覧ください。
 
 これが、コガラとハシブトガラの紫外線写真です。
 
 どれがコガラでどれがハシブトガラか?
 それは、ここでは言えません。
 
 人間には紫外線は見えていませんが、鳥たちには見えていて、それを視覚的サインや採餌行動などに利用しているらしいです。鳥は、人間とは見ている世界が若干違うのです。人間は見えている範囲のことでしか物事を判断しません。しかも、自分たちの見ている世界が、誰よりも優れていると、心のどこかで思い込んでいます。だから、鳥たちも人間と同じ世界を見ているに違いないと思い込んでいるはずです。ところが現実は、違います。
 人間なんて紫外線も見えないし、超音波も聞こえない。動物たちと人間に、理解の違いがあるのも当然です。感じている世界が動物と人間で異なるからです。
 
 コガラとハシブトガラの比較。紫外線で見ると、何が分かるか?

 それは、今後の僕の講演などで話していけたらなと思っています。

 さしあたり、今週土曜日の「野鳥お勉強会」で少しだけお話できるかもしれません。興味のある方、よろしければ聞きに来て下さいね。


 
仮説
 ヒトリガのド派手な後ろ羽。普段は隠れている。
 
 

 警戒した時(鳥などに狙われそうになった時)などに、バッ!っと開いて相手を脅す。
 
 仮説、ってほどでもないけれど、きっと、一見、黒く見えているい紋様は紫外線を反射しているに違いない。
 そんな予感がパッっとした。
 
 今度紫外線写真を撮ってみなければですね。



夜 咲く花に ネクターガイドは必要か
 マツヨイグサ。漢字で書くと「待宵草」。
 
 
 
 宵を待つ、素敵な名前です。恋人をけなげに待ち続けている、そんな情景が浮かぶ素晴らしいネーミングです。まさに、コウモリと一緒!!コウモリも「待宵」です。そんなコウモリの活動を今か今かと待っている僕たちは、「待宵組」ですね。
 本日から、「待宵組」の発足です。組長は誰にしようかな。とりあえず僕は事務局長ですね。「待宵組」はコウモリのみならず、シロマダラも探しますよ。会いたい会いたいマダラっちゃん。
 
 そんな事はどうでも良いとして、

 マツヨイグサの類は、花粉の媒介を誰にしてもらっているかと言うと、そう、ガ(蛾)です。
 スズメガやヤガの仲間に蜜を提供して、代わりに花粉を媒介してもらっている、というわけです。なので、夜に花を咲かせるんでしょうね。
 
 
 メマツヨイグサの紫外線写真です。
 
 
※ちなみに、紫外線写真は通常モノクロで表すべき(紫外線を反射しているか、いないか、なのでモノクロってことです)ですが、黄色系の花は、その黄色っぽさを残したままで紫外線写真が撮れるので(撮影素子の特性上)、色を付けたままの写真を載せます。

 見事に蜜標(ネクターガイド)が現れました。花びらは紫外線を反射し、中心部は紫外線を吸収しています。メマツヨイグサはヤガの類が吸蜜に来るとされています。

 夜でも紫外線はあるのでしょうか?満月であれば、微弱な紫外線が地表に届いているはずです。そのわずかな紫外線を蛾の類は見ているのでしょうか?そしてまた、それを蜜の在処を探し当てるヒントとして利用しているのでしょうか?
 

 マツヨイグサの紫外線写真、でした。
 
 
 
ナニワズの紫外線写真
 春に黄色い花を咲かせる木本。
 ナニワズの紫外線写真を撮った。


左が人間の見た目、右が紫外線写真。

 紫外線は花全体で吸収された。特にネクターガイドのような紋様は出なかった。が、多くの場合、こうなるのだ。チョコマカと色んな花を撮っているうちに、果たして昆虫たちはどれほど”蜜標”なるものを頼りに花を探しているのか疑問に思えてきた。
 これは恐らく(僕たち人間もそうであるように)昆虫たちは”花”を認識するのに様々な感覚を駆使しているという事だろうと思う。視覚だけに頼っているのでは無いという事だ。人間は視覚に多くを頼っているので、他の動物たちも”きっとそうに違いない”と心の奥底で思っているのかもしれない。そして、どこかで自分たちは他の動物よりも”優れている”と思っているのかもしれない。

カタクリの紫外線写真
 カタクリといえば花の中心付近の模様が何とも美しい。そして、美しいだけではなく、これが所謂「蜜標」の役目を果たしていると言われている。昆虫はこれを目印にカタクリへ飛来するのだとされる。


左が人間の見た目、右が紫外線写真。

 紫外線で撮ってみると、中心部の模様は全く無くなった。それどころか花の全体で紫外線は吸収された。人間の見た目では真っ白に見える雄しべ・雌しべの柄も同様である。唯一、花の中心(雄しべ・雌しべの付け根)が紫外線を反射しているようだった。花が紫色だから紫外線も反射しているのだろうと思ったが、違った。これはスミレなども同様で、花は紫色だが意外と紫外線反射は少ない。
キバナノアマナ
春の黄色い花。キバナノアマナ。ユリ科。
可憐なお姿に惚れ惚れ。



 ちなみに、キバナノアマナの紫外線写真はこちら
キバナノアマナの紫外線写真
 春の黄色い花。キバナノアマナ。ユリ科。
 可憐なお姿の「紫外線写真」を撮ってみた。
 

 
 可視光線で撮った写真(人間の見た目)と比べてみると(こちら参照)、一目瞭然。花弁の外側は紫外線を反射し、中心部は吸収するという典型的な模様が出た。この模様は、昆虫を花へと誘うネクターガイド、ハニーガイド、蜜標、花蜜標識、などと呼ばれている。
 こうゆう、小難しい事をぬきにしても、普段見慣れている花達に、人知れずな模様があることに新鮮な驚きを覚える。

 本来、紫外線写真はモノクロで示すものである。しかし、カラーの方が伝わりやすいのではないか(インパクトもある)、ということで今回はカラーで(昆虫や鳥がこのように見えているわけではありません)。
 僕の現システムでは、微量ながら赤外線が入ってしまっている。純粋に求めるならば、紫外線のみを撮りたいのである(資金が足りない)。
ムクゲコノハの紫外線写真

左が人間の見た目、右が紫外線写真である。

 ムクゲコノハのオレンジ色の羽(後翅)は、普段羽を閉じている時は見えない。恐らく外敵である野鳥などに襲われそうになった時、「バッ」と羽を開いてこの派手な模様を見せつけて威嚇し、食べられるのを防止するのだと考えられる(大方、蛾の類のこのような模様はそのように解釈される)。
 紫外線写真をみると、ウニウニした青白い模様の部分だけが紫外線を反射し、その他の部分は紫外線を吸収して真っ黒である。つまり、紫外線を見ることが出来る(しかも最も目立つ色であろう)野鳥に対して有効なアピールであろうことが推測される。

 僕は蛾が好きだ(もちろん、顔に向かって飛んできたら全力で払いのけるが)。非常に神秘的な模様を持つ種が多いからだ。いわゆる一般的な綺麗とは違うかもしれないが、息をのむほどの美しい模様をもつ種は蝶より蛾の方が多いと僕は思う。でも僕は、蝶ももちろん好きなのだ。オオイチモンジやアサギマダラなどが青空の下を飛翔する姿は鳥肌が立つほど美しい。オオイチモンジもアサギマダラも紫外線写真を撮ってみたが、そのうちアップできればと思っている。